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「宙に輝け、満開の花」#27.

「月に啼く・2」

昨日「旧ヤッターマン」見てましたら、ここでも普通に
「女だてらに」な言葉使いを発見。今これを作中に使ったら、
何か色々とクレームが来そうだ。そういえば、今だかつて
「男だてらに」という言い回しを聞いたことがないw。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「知ってる訳なんかない。リサはその時から、というより
それ以前からずっと、タクマしか眼中にない『お姫様』だから。」
「それじゃあ、他の人たち、というか、秀人先輩は。」
「…お察しください、だな。」

花咲が当惑するのを、想定の範囲であるかのごとく
あしらうように、その先を続ける秀人。
「当事者である『二人』は絶対気づいてないけど、
周りの人間は思い知らされるんだよ。彼女は奴には、

 特別の笑顔しか見せていない

ということにね。」

「…どういうこと、ですか?それ。」
花咲、何某かの思い当たる懸案が頭をよぎる。まだここに来て
日が浅い自分でさえも、思い当たるものが。ましてや様々な
喜怒哀楽を、彼等と共に乗り越えてきたこの人にとっては。

「最初は凄く嬉しかったさ、自分も奴と同じように受け入れて
もらえてる、と思うことが出来たから。けど。気づかされたんだよ、
奴にね。」
「何かあったんですか?お二人の間に。」
「最初はただの世間話、だった。けど、話の流れで、
『リサは優しいだけじゃなくて、強いんだ』って奴が言ったときに、
残念だけど、判ってしまった、っていうか。…素晴しい『大女優様』
だ、あの姫さんは。惚れた男に、完璧に素顔を隠し続けてるんだから。」

この人がここまで心の奥底をぶちまける理由は何なのだろう?
花咲、敢えて相槌を入れずに、聞き続ける。

「今でこそお前達新人の女子組が居る訳だけど、あの時は
表立っての女性乗組員は、彼女しかいなかった。野郎共の
中で、『女の子』が一人。随分と辛い思いをしたこともあった
だろうし、実際そんなところにも、出くわしてしまったことも
あったから。そんな時でも、あの女は、奴の前では笑ってたんだよ。
…というか、絶対に泣き顔を見せなかった、というか。そんな
いじらしいとこ見たら、男だったら思わず支えたくなるけどな。」

男性心理ってそんなものなんだ、と花咲、心のうちでつぶやく。

「で、見事に『理想の自分』を演じる彼女が「本当の姿」だと
思い込んだ結果が、「強い女」だからな。それが今でも続いて
いる、というわけだ。別の目で観れば、タクマが知らない、
彼女の真実の姿を、自分達は知っているのが、ささやかな
意趣返しでもあるわけだが。そんな与太話を、凪の兄貴と
よくやってたな。」
「凪ちゃんのお兄さんも、って。じゃもしかしたら。」
花咲、今と過去がやっと繋がったので、思うところを
問いかけると。

「ああ、そうだよ。嵐士…凪の兄貴…も、リサに惚れて
いた。俺はともかく、あいつは既に『自分の立場』って
ものに気づいてたから。…あいつはそういう意味では
俺より強かったな。」
「どういう風に、ですか?」
「『自分に向けられていないのが判っていても、あの女が
奴に向ける笑顔を見られるだけでも十分だ』と。
だから、「あの女」を守るために、有事の際に殉職した。
『俺はお前と違って、あの女と同じ部署で顔あわせることは
まずないからな。』羨ましいよ、お前が。と必ず決まりごとの
ようにこの言葉で締めくくって。

「凪ちゃん、きっと、お兄さんから聞いてたんでしょうね。
好きな人の話。」
「…だろうな。」あくまで仮定であるはずの花咲の言葉を
肯定する秀人。
「だとしたら、今のあの二人の様子を見たら、なおのこと、
許せなかったんだろうな。兄が命がけで助けた『片想いの人』
が、未だに『そうなって』なかったんだからな。」

「何故ですか?」愚問だ、と思いながらも、花咲。思わず口から出て
しまう。しまった、と気づくも、既に遅く。だが、そんな後輩を
フォローするかのように。

「色々理由はあるんだろうけどな。周りに気を遣ってるとか。
でも実際のところは当人たちでないと判らないだろうし。
…あの二人の間には、誰も入れないから。」

花咲、また同じ言葉を聞いたな、、と思いながら。
「自分があの女を幸せに出来れば、と思うけど、それが出来ない
のなら、せめて幸せになってほしい、と願うかな、って
言うか、な。」

「先輩、失礼かもしれませんが、…大人だと思います。普通、
そんなところまで、相手を思いやるなんて事、出来ませんから。」
「お前の言うとおりだとしたら、結構俺、大人なんだろうな。」
秀人、後輩女子に軽く微笑む。そして。

「花咲、悪かったな。与太話に付き合わせてしまって。」
「いえ、良いんです、色んなお話聞かせていただいて、ほんと、
有難うございました。」思わずお辞儀をし倒す花咲。実際彼女は
内心焦っていた。こんな重い話を聞かされて、どうしたらいいのか。

一方、秀人はといえば。
「自分、大人なわけないだろ。自分だけ抱え込むのが嫌になって、
周りに投げ出しただけ、なんだから。」心のうちを誰かに聞いて
もらえば、もしかしたら楽になるかもしれない、と思ったのは
早計だった。
「巻き込んでしまっただけ、なんだろうな。花咲も、凪も。」

外は「しけ」。どうやら長く引きそうな悪天候に変わった模様。

       <了>

今ままで一番時間がかかりました。大変だったというか、
ややこしかったというか、です。

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

どうも始めまして、です。

HN的にスパムかと思ってしまいましたが;

そろそろ続き書きますゆえ、またよろしくお願いいたします。

ではまた。

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