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「白紙の未来はそれぞれの色で描くもの、だから」(前編)

日曜日にアップした「コラボネタ」の後半です。
前半だけでも一応オチはついてますが、折角
「ヒーローオタの美少女ヒーローさんがロボ戦に
参加する」という美味しいシチュがあるのに使わないのは
もったいない、というか。さて、締めまで行くか。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「一時はどうなる事かと思ったけど、何とかなった
みたいで、良かった。どうやら私、オペレータの霧野さんに
物凄く、気に入られたみたいだし…。ま、良いか。
私もお姉さん、居たら良いな、って思ってたけど、
こんなに綺麗で優しい人までは思わなかったな…。
もちろん、嬉しいけど。」

黄瀬さんの、独白。霧野嬢のとっさの機転で、
「皆に内緒で特別に招いてた、親戚の子」ということに
してもらっていた黄瀬さんですが、いざ二人並んでみると。

この二人が
「今さっき出合ったばかりの」赤の他人とは思えない、
というか。明らかに、
「美人な姉と、可愛らしい妹」という方がしっくり来る、
というか。なので、たまに通路をすれ違うほかの隊員さん達も、
この二人が並んでいる事実に、明らかに疑問を抱く者が居なかった
という。

流石に、重要機密は無理だったが、有る程度のことは随分と
親切に話して貰えた。中でも、先程黄瀬さんに対して、ぶしつけな
態度を取った少年~タクマのことだが~に関しては、こちらが
聞くまでもなく、短い時間に、恐らくは霧野嬢が知る限りの
ことを、無意識のうちに語りつくしていたかと。

もちろん、黄瀬さんは空気を察して、話をずっと聞いていた。
霧野嬢の、「彼」のことを語るときの表情に気づいた時から
目が離せなくなった、というか。

「この人は、あの人のことがこんなに気になってるんだな。」
正直、こんなに一人の人を思いやれる霧野嬢を羨ましくも
思えたし、また。こんなに思われている「彼」もまた羨ましい
な、と思った、その時。

「ごめん、さっきは済まなかった。…怪我、してない?」
タクマである。先程から霧野嬢が黄瀬さんにべったりだった
ため、なかなか声をかける機会がなかったらしい。たまたま
お嬢が場を外したため、その隙に、ということらしく。

「あ、いえ、大丈夫です。私の方こそ、驚かせてごめんなさい。
あの…サテライザー、でしたっけ?操縦、出来るんですか?」
「心配してくれてるんだ。…今は懲罰中だから、触らせて
もらえないけど。でも、俺は諦めてないから。」
心配しないで良いよ、な感じで答えるタクマ。聞いていた
とおりの人だな、と黄瀬さん。
「そういえば。本当に、やよいちゃん、どこから入ってきたん
だ?」
え、やばい。どうしよう、まさか本当のこと話しても信じて
もらえないな、とうろたえた、その時。

緊急警報。どうやら「襲撃」があったらしい。
「話は後!俺、サテライザーで応戦してくる!」
「え?確か武器とか色んなもの、ほとんど揃ってないって」
「でも誰かがやらなきゃならないんだよ!おとなしく
指くわえてみてるわけにはいかないんだ!」
駆け出すタクマの背中を見送ることになった黄瀬さん。
「やよいちゃん?タクマ、今ここに居なかった?」
かの同僚を案じて、戻ってきたとたんに確認する
霧野嬢。
「タクマ、まさかサテライザーに乗るって言ってない
でしょうね…!まだ懲罰中なのに!」
何言ってたか、一番ご存知なのは霧野さんでしょう?
残念ですが、ご想像の通りです、と黄瀬さん、内心で。
「でも、この人、本当に、本気なんだ…。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
緊急事態。施設全体が第一種戦闘態勢に。黄瀬さんは
霧野嬢に連れられて、ブリッジへと。ここでも予想した
とおりの大騒ぎに。

タクマが、まだ調整中のサテライザーで単身、発進したと
いうではないか。ブリッジの巨大モニターに映し出される、
どう見ても優勢、には見えない状況が。

「今ここでサテライザーを落とされたら、我々の今後は
非常に厳しいものになる。…サテライザーを援護しろ!」
大江戸博士の指示が飛ぶ。「敵側」の物量、技量、
全てにおいてこちらを「圧倒的に凌駕する」攻撃に
対して、最低限前線を維持出来うる程度の応戦しか
出来ていない状況に、次第に焦りと緊迫の重苦しい
空気が垂れ込めてくるブリッジ。

「これが、リアルな戦闘、なんだ…。」
初めての経験に、唯驚く黄瀬さん。実は彼女、
このバトルの結果を「知って」いるのですが。それでも
この緊迫した空気に圧倒されている現状。しかも、眼前では
かの「サテライザー」が集中砲火を浴びせられていて、いつ
落ちてもおかしくないことになっていて。

「…そうだ!こんな時、私に出来る事と言えば!!」折りしも、
この非常時、黄瀬さんの動向に気が向く人が居る訳でもなく。
彼女がブリッジを出たその時。

「駄目!私、もう、見てられない!!」
あの霧野嬢。現状に耐えられなくなり、泣きながらブリッジから
飛び出してきていた。
「あの気丈な霧野さんが、こんなに取り乱すなんて。」
彼女の心中を察する黄瀬さん。でもここでこの人に居られたら、
動きが取れなくなってしまう。それも困るので、敢えて心を
アカオーニさんに、いや「鬼」にする。

「逃げないで、リサさん!タクマさんは、逃げないで闘ってるん
ですから、ちゃんと見ていてあげてください!!」
黄瀬さんの思いがけない言葉に、一瞬唖然となる霧野嬢。
その隙を突いて、身を翻す黄瀬さん。

「今すぐ行きますから、持ちこたえてくださいね、タクマさん。
…プリキュア・スマイルチャージ!!」

   <後半に続く>
長くなったので、ここで一段落。すぐに締めます。さて、今度こそ
共闘になる、はず。

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コメント

こんにちは(^0^)/

やっちゃってますねー♪
サテライザーとプリキュア♪でもなんの違和感もないんだなー;東アニ同士ってだけでない、ところもあるよーな。
(美人な姉と、可愛いらしい妹)→本当の姉妹でないところにゾクゾク感が…
(たまに通路をすれ違う隊員)→絶対、伴太が秀人にあじゃあじゃ言ったはず。
どの東アニのヒロインより霧野姉、百合世界似合いすぎー。

(ごめん、さっきはすまなかった)→やっぱりタクマって、すぐ女性に近付くんかな;純粋な気持ちであることは、ハイそれはわかってますぅ。

大江戸博士の出演が以外と新鮮だった。新人の脇役を大物俳優が物語をしめてるみたいで。

百合世界の霧野姉はやはり家庭の事情がわけありが、いいですよねー、本人はつらいけど。

どんな戦いになるんだろ?

こんにちわ。コメ有難うございます。

>でもなんの違和感もないんだなー
 ですよねw。少なくとも某「2199」とプリキュアだったら、明らかにこちらの方がシンクロ率高いしw(おい)

>本当の姉妹でないところにゾクゾク感が…
 そう思われます?実は自分もw。
「リサお姉様」ですよね…わ、なんか似合い過ぎて。

>やっぱりタクマって、すぐ女性に近付くんかな;
 だって普段は男性ばかり近づかれてるから(おい)でもプリキュアさんたちは、男子とはフラグ立てないですからそのあたりは大丈夫でしょうwww。

>大江戸博士の出演が以外と新鮮だった。
 これ、サプライズでした;。全くの予定外でしたので。でもここで「博士」でないと不自然だし。ここでも「皆さん」は勝手に動いてらっしゃるw。

>本人はつらいけど。
 ですよねー。でも最後はタクマがきっとw。

>どんな戦いになるんだろ?
 なるべく早く、あげようと思ってます。でないと、明日黄瀬さん、「スマプリ」に戻れないしw。

ではまた。

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