「宙に輝け、満開の花」#7.
新しい時代は、いつの間にか始まっている。1.
「第二期プロメテ移住計画」誰が言い出したでもなく、それは
ほぼ公式的にこう呼ばれることとなった。
「第一期」は、「太陽系第10番惑星」を「プロメテ」と名づけ、
そこが移民先として適切がどうかを調査・探索するのが主な目的
であり。
もちろん、これが「不適切」であるわけには行かなかったのではあるが、
「第一期計画」メンバーの、文字通り甚大な努力のお陰で、
「惑星プロメテ」は太陽系第3惑星・地球に住む人類の移民先と
して「適切」であることが判明。更に詳細な調査を進めるとともに、
「移民計画」の具体策を同時進行することとなったのが、
「第二期」案である。
これを遂行するに辺り、公には公表されてはいないが、
人々の間では「都市伝説」の形を取って語られている
「プロメテ抗争」~
(プロメテ計画推進派の中で、二派に分れて争うことに
なったもの。もともとは宇宙空間下にて、惑星開発などの
作業に従事するはずだった、通称「ダンガードA」が
汎用人型決戦兵器として、その能力を世間に広く知らしめら
れたのは、もはや知らないものは居ない、ということに)
~で、不幸にも大多数の有望な人材が失われたのを受けて、
改めて、「第二期メンバー」が志願・選出されることとなった。
もちろん、調査が進むに連れて、各方面でスペシャリストが
必要となってきた背景も忘れてはいけなくて。
「非常事態・第一級戦闘配備下」にあった前回とは違い、
今回はあらゆる分野で女性の数が格段に増えているのが
大きな特徴であり。
そもそも、「移民先を開発」すると言うことは、
「そこで家族をなし、子どもを生み育てる社会を形成する」
ということなので、男性だけではなく、当然女性でも
このプロジェクトに参加する権利は十分にあるわけで。
「チーム・ジャスダム」においても、先発部隊が
現地で作業を進めて居る間に、次代を背負うべき新メンバーを
選抜するべく、「全権委任」された幾人かが「地球」に
一時帰還しており。
有体に言えば、ブリッジの常駐若手組がそれを任された
ことになるのだが。
入隊式を翌日に控え、各選抜メンバーはかつて『ジャスダム』が
そこに建造されていた跡地に立てられた、専門施設にやってきていた。
もちろん、「植物学者」として、研究論文を認められてここに来ることと
なった花咲つぼみ嬢も例外ではなく。
館内には、そこかしこに、この時代的にはかなりの
貴重なものとなっている「チューリップ」が飾られていた。
普通に考えれば、明日から顔を揃える新人メンバーに対しての
歓迎の意をあらわしたものだが。
「こんなところに、こんな風に飾ってもらったんだ、
あのチューリップたちは。」
表向きは公用。しかし、本来の意味合いを考えると、つぼみ嬢は
「事実上の贈られた相手」に対して、羨望を感じ得ずには
居られなかった。
「こんなに思ってもらえるなんて、どんなに幸せな人なんだろう。」
<続く>
本編の再開です。久しぶりに舞台背景の説明っぽくなりました。
ここからどこまで進むかな、であります。
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コメント
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こんにちは(^0^)/
(久しぶり舞台背景の説明っぽく)→ジャスダムチームのメンバーが登場しないのもいいかも;
(今回はあらゆる分野で女性の数が格段に増えているのが大きな特徴であり、‐そこで家族をなし、子供を産み育てる)→それが、言うのは簡単だけど、ひと波乱も、ふた波乱もありそうで…今後の展開が気になるところですね:
(館内にはそこかしこに‐チューリップ)→無機質な雰囲気のジャスダム跡地ににチューリップの色鮮やかさがイメージされますわ
投稿: GO!GO! | 2012年5月19日 (土) 09時32分
こんにちわ。コメ有難うございます。
今回は、何気に話は動いてないですが、今までのまとめ且つ今後の展開の足がかり的なものです。
もしかしたら、「第一次計画」は断鉄パパが「裏切り者」呼ばわりされるきっかけとなった時かもしれない;。
(とすると、今回は第3次、となるのですが;)
>ひと波乱も、ふた波乱もありそうで
どう考えても、一つ二つではなさそうです>波乱。(おい)作劇上、ないと困るのですが。(え)
>無機質な雰囲気のジャスダム跡地ににチューリップの色鮮やかさ
この「お話」の象徴そのもの、を目指したく思います。
さて、これから本番。どう転がるかな。作者でさえもまだ見えないって;。
ではまた。
投稿: 由維 | 2012年5月19日 (土) 22時44分