「好き」という言葉が「免罪符」にもならないのを、初めて知る。
本当は、何があったのだろうか?
自分と秀人君が駆けつけた時には、既に「終わって」いた。
事切れた「彼女」と、腕の中に「彼女」を抱きかかえている
「彼」と。
もしかしたら、「不可抗力」で、「彼」が「彼女」を
殺めてしまったのかと思ったけど。
(この場合、大局的には「彼」は罪には問われないにしても)
どうやらそうではないらしく、むしろ「彼女」のほうから
自死、してしまったらしい。
「向こう」から「工作員」として、覚悟して送り込まれてきた
「彼女」。年頃も、自分とそう変わらない位なのに。明らかに
「死」を覚悟していた表情とは打って変わって。
実際に「死に至った彼女」の表情は、とても穏やかだった。
別人のように、というのかもしれないけれども、恐らくは。
これが本来の「彼女」だったのだろう。
思いを寄せている相手が、死に至る他の女の子を抱き抱えている。
本当ならば、もっと怒りや慟哭がこみ上げてきてもいいはずなのに。
少しもそんなことは無く。
むしろ、「安らかに眠ってください」という、祈りに似たものが。
敵工作員、死亡。恐らくは被疑者未成年女子のためであろう、
「宇宙葬」という超法規的措置。
「彼女」の最後は、それなりに「救われた」ものだろうと
思われるのに、「何があってそうなったのか」を、未だに
「彼」に聞くことができない。
「彼」はこういう件に関しては、昔からかなりナイーヴではある
のだけれど、特に今回は様子が違う。それよりも。
「聞いてはいけない」。本能から呼びかけられているようであり。
知らないほうが良いことなら、知らないままで良いのだろうか?
少なくとも、今、もうここには「彼女」はいない。
(了)
今回は、霧野さんの心境です。彼女もいろんな意味で
「分からないといけない」年頃ではないかと思いつつ。
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コメント
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こんにちは(^0^)/
(好き)二次、3人が私のなかで生きづいてきてます。好きです。この話
48話ではすごく爽やかに青春してたはずなのに、〔彼女〕の事件と出来事で、
(本当は何があったのだろうか)(聞くことができない)(聞いてはいけない本能)→大人の階段ですね。リア時では、リサの心情がこうであろーと自分のどこかでわかりつつ、でも、わからないままの当時の自分で……。
で、
この二次でこうやって表現されると、何十年たってから、あーそうなんだよ、その気持ちリサならそうなるだろー、って目の前がひらけたような;
青いスカーフを〔彼女〕にささげるシーンがリサらしくいいなと。
でも、これで終わりじゃなく、また(本当はなにがあったんだろーか)って蒸し返されるんですけどね、53話で。お願い、リサをそっとしといて…
追記
リサは浮気しても耐え忍ぶキャラなんでしょーか?
投稿: GO!GO! | 2012年4月 8日 (日) 11時26分
こんにちわ。コメ有難うございます。
いつの間にか「好き」カテゴリ、というものになりましたがw。深い海の底にある何某、みたいなイメージではあります。深層意識の自分との対話、というか。
>わからないままの当時の自分で……。
少なくとも、当時の放送形態では深く考察することが難しかったですし。〈放送されたら御終い)もしかしたら、「それを狙って」こういうエピを入れたとしたら、スタッフ鬼;。
>青いスカーフを〔彼女〕にささげるシーンがリサらしくいいなと。
きっと霧野さんは、「彼女」が「彼」に対してどんな感情のうちに亡くなったのか、8割がたは感づいていたかと。
>お願い、リサをそっとしといて…
もしあの時暴露されてたら、霧野さんは内部崩壊したかも。だとすると、あのKYなトニーさんはw、「彼」だけでなく霧野さんも「サルベージ」したことになるわけで。…どこまで「王子様」なんだあの人はwww。
>リサは浮気しても耐え忍ぶキャラなんでしょーか?
それ以前に、「彼」の浮気がばれないほうが難しいので(おい)。
表向きは「地」を出さない人だから、「耐え忍ぶ」ようには見えるかも。
投稿: 由維 | 2012年4月 8日 (日) 14時25分