輪るピングドラム#24.(最終回)
「愛してるよ」
「僕たちどこへ行く?」「どこへ行きたい?」が、
「お前はどこに落ちたい?」@009と被った件についてw。
ついに最終回です。結論からいえば、
「ピングドラム」は手に入れることが出来て、陽鞠さんは
死なずに済みました。
その代わりに、と言うのがきっとこの「物語」だったかと。
冠馬と晶馬の、二人の兄は、
「自分たちの命と引き換えにしても」と言ってたので、
文字通り、「引き換えた」のでしょう。居なくなった
どころか、
「最初から居なかったことになっている」世界にまで
「運命を乗り換えて」居るし。
で、ピングドラムとは、その具現化したものが、
シリーズ当初から見え隠れしていた
「リンゴ」
だったという。
もちろん、リンゴさん。最初は、家族を元に戻したい、という
理由で「桃果になりたい」と「運命日記」を実戦する電波さん
でしたが。
方法はどうであれ、結果として彼女は望みどおり、
「桃果」になれたのだと。(この世界を改変で来うる人物として)
そして、この世界の「リンゴ」にもなれたのだと。
あの実戦があったからこそ、サネトシさんの
「世界を変える呪文は日記にしかない」
=日記がなくなれば世界は変えられないねえw
というレトリックを看破できたわけなのだし。
というか、
「運命の果実を、一緒に食べよう」だったら、
「桃の実」では駄目ですよ、やはり「リンゴ」でないと。
最後のあたりで出てきた、幼い冠馬と晶馬が檻に閉じ込められた
シーン。もしかしたら、剣山さんが、「二人の息子」に仕掛けた
「生存戦略」的試練だったのかもしれない。
生き残ったほうが後継者、とか何とかで。もちろん、単にメタファー
だった可能性が高いわけですが。
限界になって、冠馬のところで見つかった「リンゴ」。
晶馬に分け与え、「一緒に食べよう」=生き延びよう、と。
晶馬も、陽鞠に、同じ言葉を「子どもブロイラー」で
投げかけた。
つまり、三人は、同じ一つのリンゴを分け合ってたことに。
…「輪るピングドラム」だな、確かに。
「闇に堕ちた」冠馬にとっての「光」というのは、
「愛されていた事実を知ること」だったかも。
サネトシさんは、今度も「負け」ました。
きっと彼は何回でも「世界を壊そうと」するのでしょが、
そのたびに、「運命を乗り換えられて」しまうのでしょう。
桃果は去りましたが、そのたびに、「桃果」は現われるから。
だって、桃果は「愛してる」そのものだから。
田蕗さんとゆりさんは、それこそ「南極大陸」に置き去られた
「タロとジロ」。
「たとえ運命がすべてを奪ったとしても、愛された子供は
きっとしあわせを見つけられる」ために、残された子ども達。
ピングドラム=リンゴ=「愛してる」。
強引ですが、これもありでいいですよね?
考察、まずは一段落。きっとこれからもかつての
エヴァやウテナの如く、色んな意見がまた出るでしょう。
でも、どれも正解で、間違ってなくて。
で、自分的には、物凄く楽しませてもらってました。
かなり難しい作品ではありましたが、煌びやかな
画面と演出は、それを補って余りあるかとw。
ペンギンさんたちは、トリックスター、だったかもしれませんが。
彼らもまた、主要メンバーだったし。
終わると寂しいな。でも、スタッフの皆様、有難うございました。
そうだ、幾原監督の新刊小説、読んでみようw。
追記。
(「光」を得た冠馬が、氷の結晶の如く、煌めきながらも
砕け散っていく有様は、偶然にもかの「ダンガードA」
クリスマスイヴの放送回にて、ノエル嬢が散華したところと
驚くほど被ります。偶然だと思うのですが、そうとも言い切れ
ないような)
« 世界一初恋2 #11. | トップページ | 妖怪人間べム#10.(最終回) »
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- Go!プリンセスプリキュア #22.(2015.07.08)
- Go!プリンセスプリキュア #19.(2015.06.10)
- Go!プリンセスプリキュア #18.(2015.06.06)
- Go!プリンセスプリキュア #17.(2015.05.25)
- Go!プリンセスプリキュア #16.(2015.05.21)
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 輪るピングドラム#24.(最終回):
» 輪るピングドラム 第24話(終) 『愛してる』 [こいさんの放送中アニメの感想]
訳分からないのが、カッコイイ。と勘違いしたアニメは「新世紀エヴァンゲリオン」以降1990年代後半から2000年代前半に一杯あった気がします。謎を作って視聴者の気を引き続ける。そして広げた風呂敷畳めない。 あれにもこれにもそれにも意味があるに違いない。視聴者は何度もアニメを見なおしたり、個人の考察や謎本に食らいつく。 疑問を与えれば与えるほど喜ぶ。実は意味なんて無いのに勘違い。正直この手法は使い尽くされています。そうとしか言い様のないラストでしたね。 皆で勘違い。ピングドラムを手に入れるのだ=荻野目... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 第24話 「愛してる」(終) [ゆる本 blog]
長い物語の全てが決着する。「輪るピングドラム」の最終話。
箱に入れられた晶馬と冠葉、飢えと渇きと死の恐怖が迫る。
テロの準備を進める冠葉を追って来た晶馬。
目の前の陽毬はすでに死んでいるが「...... [続きを読む]
» 輪るピングドラム第24話(最終回)あらす... [◆◇黒衣の貴婦人の徒然日記◇◆]
毎回色んな考察をさせてくれて、予想の斜め前を行く展開を楽しませてくれた今作も最終回。果たしてどんなラストになるのか?楽しみで仕方ない反面、終わってしまうのも寂しいという... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 第24話(最終回) あらすじ感想「愛してる」 [★☆TB黒衣の貴婦人の徒然日記☆★]
毎回色んな考察をさせてくれて、予想の斜め前を行く展開を楽しませてくれた今作も最終回。
果たしてどんなラストになるのか?
楽しみで仕方ない反面、終わってしまうのも寂しいというアニメでした。
10年前の檻の中-----。
ここで何日過ぎたのか?
何も食...... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 24 「愛してる」 [藍麦のああなんだかなぁ]
輪るピングドラム 24th STATION 「愛してる」 です。 『輪るピングド [続きを読む]
» 輪るピングドラム第24話(最終回)『愛してる』の感想レビュー [gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)]
予想の斜め上というか、想像すらしていなかった凄いラストでした。
運命の乗り換えがそこまでの変化を暗示していたとは…なんという鳥肌生存戦略…!!
正直、Aパートが終わった段階では、めちゃくちゃ盛り上がってるけどどう解釈すればいいのかよく判らないなぁ…と思って...... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 第24話 (最終話)「愛してる」ざっくりの感想 [薔薇色のつぶやき 別館]
運命の果実を一緒に食べようおぅ!!!!!!!!
冠ちゃんが 運命の果実を一緒に食べた相手は 晶ちゃんでしたか!?冠ちゃんにとっての運命の人は 晶ちゃん!!何!? そういうことでいいの???
つま...... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 第24話 (最終話)「愛してる」ざっくりの感想 [薔薇色のつぶやき 別館]
運命の果実を一緒に食べようおぅ!!!!!!!!
冠ちゃんが 運命の果実を一緒に食べた相手は 晶ちゃんでしたか!?冠ちゃんにとっての運命の人は 晶ちゃん!!何!? そういうことでいいの???
つま...... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 24話(最終回) [すとぅるるるのアニメ日和]
開始当初から頭を抱えさせられたこの作品もついに最終回。
運命の果実を分けることの意味。高倉家の運命。
全てが語られたわけではありませんが、後は視聴者に委ねられたと言う印象。
というわけで、自分なりの解釈という名の妄想を書き連ねたいと思いますw
冠葉も晶馬... [続きを読む]
» アニメ 輪るピングドラム 第24話「愛してる」(最終回) 感想 [くまっこの部屋]
映像、音楽、ちりばめられたメタ表現、意味を求めてはいけないのかも知れません。考え [続きを読む]
» 輪るピングドラム TBS(12/23)#24終 [ぬる~くまったりと]
第24話 愛してる ここに来てから何日過ぎたのだろう。10年前の檻の中の冠葉と晶馬。生き残った方が大切な人に伝えたい言葉を 伝える約束をする。檻の中でリンゴを見つかる冠葉。冠葉が選ばれた。リンゴを半分に割って晶馬に分け与える冠葉。 地下鉄内で冠葉に対峙する晶馬。桃果ちゃん、見せてあげるよ世界が壊れる所を。僕だけが彼を助けられる、君は何をあげられるんだ。苹果が登場する。日記の呪文は陽毬の大切な言葉で、HHの 新曲のタイトル。私はこれに掛ける、運命を乗り換える。僕達兄弟も君も過去に呪われているんだ。 生... [続きを読む]
» 輪るピングドラム 24TH STATION 愛してる レビュー 最終話 [ゴマーズ GOMARZ]
冠葉と晶馬の回想 箱の中 10年前 *僕たちは出会った。でも、もう時間は残されてなかった。 飢えと乾きが僕たちに襲いかかる… 晶馬の箱の目の前のもう一つの箱の中には冠葉。二人は箱から 出る事もできず、何日も過ぎ飢えと乾きで死にそうになっていた。 今度眠ったらもう目覚めないような気がする… 冠葉はそう晶馬に言う。そのくらい追い詰められていた。 ・ ・ 運命の列車でついに冠葉と対峙する晶馬 陽毬の心電図はすでにフラットラインだが冠葉はこの計画を 成功させれば陽毬は助かる、これが生存戦略なんだ... [続きを読む]
コメント