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えと。最終ターンです。というか。
公式に、してやられました。
「最大の大手は公式」とはよく言われますが、ここまで
ばっさりやってくれましたか。
というより、思い切り「主人公交代」していますw。
もしかしたら、「種死」レベルの出来事なのかも。
惑星プロメテを目前にしての、最大にして最後の闘争。
「全ては、大事な人を守るため。」
それぞれが、持てる力の全てをかけて。
要するに、トニー・ハーケンは何故、
「父親」であるドップラー総統と、袂を分かたないと
いけなかったのか。その結果、彼は自死を選ばざるを
得なかったのですが。
彼は決して後悔していないのが、何と言うか。
母艦への帰途、彼は気絶して漂流してる少女を拾って
連れ帰りました。
彼女は大層綺麗でしたが、何よりも。
「気味悪いほど、あの人に似ている…。」
(←どうにかならんか;その言い方)
彼が唯一愛した女性である、幼いころに
死に別れた自分の母親と瓜二つでありました。
少女は、彼が今闘っている組織に属しており。
彼の上司達は、あらゆる情報を得るために、
彼女を尋問にかけるのでした。
彼女が苦しむ姿を見るに耐えなかった彼は、
用済みとなった少女を
「好きにしろ。」と引き渡された後に、
解放することにしました。
「敵艦の近くで死体を見せ付けてやれば
いい見せしめになるでしょう?」
少女を逃がした後で、思い出した、母が今わの際に
残した言葉。
「死んではいけません。生きるのです、トニー。
決して、悪いことだけはしないで。」
「何故、今頃になって思い出したんだろう?」
それがお母様のギアスだったからwww。というのは
さておき。
どうやら、このあたりからトニーの考えが変わった
らしく。これ以降の彼の言動は全て、
「あの人だけは、自分の命に代えても守る。」という意志に
基づくように。
どう見ても、トニーはリサと会話一つ交わしてませんwww。
唯一投げかけたのが、かの物騒な台詞のみ。
あの場合、ああ言わなければ「最悪の事態」を交わせなかった
からなのですが。
そのせいでしょう。それ以降では、
リサはトニーに対して、まるっとシカトを通します。
それどころか、脳内消去されていたのかも。
そもそも、彼女には既に意中の人=タクマがいて。
タクマも、リサの事は「一番大事な人」になっていて。
タクマのパートナーである秀人にとっても、リサは
「一番大事な人」になっているという。
いわゆる「トライアングラー」真っ只中。
これだけでも厳しいのに、相手が悪い。
タクマといえば、今まででもわかるように、
「他人が立ち入れない濃密な人間関係」を築く達人
ですw。そんな人が作り上げた「三角関係」に
どうやって入り込めるのか。
十中八九、どころか120パーセント不可能w。
にもかかわらず。
トニーはひたすら「あの人だけは守る」行動を起こして
いきます。もちろん、リサはそんなこと、知る芳もなく。
…。
自らを追い込むばかりか、「守っている」ことさえ気づいて
もらえない、悲壮な状況。以前、TVシリーズのレビューで、
トニーのことを「水銀灯」@薔薇乙女達 と評したことが
ありましたが、今回の編集では、どちらかと言うと
アンデルセンの「人魚姫」に通じるかと。
(その報われなさっぷりが)
そのほかにも。
「幻覚を見せて」餌にしてしまう擬態可能な謎生命体に
遭遇したときのエピにて。
「一時停戦」して、「共闘」する。
(あの生命体は、宇宙を漂流していたときの砂丘さんだったら
どうしようwwwww)
かつてなら、ありえない展開。何故、出来たのか。
全ては、「大事なものを守るため」。
そもそも、何故、プロメテを目指すのか。
それこそ、「大事なもの」の未来をつなぐためであり。
では、トニーは何故、ドップラーの元にいるのかと。
彼は言った。
「かの地は、選ばれたもののためのみに在る」と。
大事なものは、何だったのか。
トニーは問う。
「(ジャスダムの)彼らと和解できるのではないですか?」
ドップラーの本性。実は「エリートのため」というのは方便で。
自分が「独り占め」したかったからだという。(ええええええ)
「操り人形」でなくなったトニーに対して、見せ付ける現実。
誰がお前ごときに従うと思うのか?
命令を振り切って、ジャスダムに特攻を賭けた部下。
未完成の核搭載機に載せられ、知らずに大量自決をさせられた
部下達。
もし、自分がこんなことをしなければ、皆は死なずに良かったかも
知れない。しかし、かつては父、とも仰いだ上司の性根を知った
今となっては。
彼を、討つ。自分と引き代えに。そして。
後に残ったものたちは、せめて生かしてやってくれ。
ジャスダムに接続されたプラネスターから、残った乗組員達が
「救助」される。
目の前に迫る、かつての地球に良く似た「惑星プロメテ」の
美しい姿がそこに。
ラストシーン。トニーのことなど誰もほったらかしなところが
www。まあ、彼はそれを望んでいたんだろう、と思われますが。
(本編では、タクマが最後の通信を受けるので、そのあたりのフォローは
何気にされている)
こちらの地球。もはや住めなくなっていているらしい。
…少なくとも、砂漠の使途に占拠されたハトプリ世界の
地球に比べれば、はるかにましなのにwww。
プロメテに来れば、幸せになれる、のではなくて。
プロメテに来れば、幸せになろう、でないと。
また「第二の地球」の愚を冒してしまうのではないかと
心配です。(英語版字幕にややツッコミ;)
実際、困惑しっぱなしの最終ターンでした。バトルの応酬が
続くので、悲壮で悲惨な空気が終始連続状態。
父親亡き後、いろんな人と関わることにより
「憎しみではなく、愛で闘う」事を悟っていったタクマの成長
ではなく、
「ただ一人の少女」と関わることで(ry)、その等価交換の
代償として自らの命で購ったトニーの軌跡をメインにする。
「ボーイ・ミーツ・ガール」は物語の基本ですが。
…トニーにとっては、これがそうだったのだろうかと。
ここで触れておきたいのは、「渦中の人」となったリサですが。
彼女もまた、
「大事な人を守るための闘い」をする人であった、ということ。
例えばプリキュアのように、判りやすいハイパーな能力が
あるわけでない「普通の少女」である彼女にとっては、
「自らの任務を全うすること」が闘うことだったという。
ジャスダムが本当の危機に瀕したとき。スクリーンに向かう
彼女は初めて
「怖い」とつぶやきました。が。大江戸博士にさりげなく
「自分も怖い。」と語られたことで、改めて任務に立ち向かう
ことに。
「強い人」とはどういう人を指すのか。大人になったからこそ
判るところではありました。
ちなみに、プラネスターからは
「60人の女性が解放」されたそうな。一体何のため居たんだ、
この人たちは;;;;(この方が怖い;)なんで英語版には
こんなネタが追加されている(おい)。
泣くしかなかったです。いろんな意味で。今まだ見返す
勇気が無い。スタッフの皆さんが、何故こういうアレンジを
試みたのか。(しかも海外仕様で)いろんな意味で
「勇者」だったとは思います。もしかしたら、「挑戦」だったのかも
知れませんが。
とにかく。配信してくださった関係者に、感謝とねぎらいを
させていただきます。
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