宇宙戦艦ヤマト復活編・感想。
最初にお断りを。
自分はいわゆる「ヤマト世代」よりは下で(ファーストガンダム
世代です)、実は劇場で「ヤマト」見るのは初めてだったりします。
しかも、このブログにお付き合いしていただいてる方々なら
ご存知のように、明らかに古代さん派ではなく、
一文字さん@ダンガードAに所属している身であったりいたします。
なら、何故「ヤマト」レビューをするのか?
そういう立場だからこそ、書けるものがある、と思ったから。
ということで。以下、感想です。
まずは劇場内。シネコンで一番小さいホール;しかも平日の昼間な
ものですから、観客はどう見ても40代以上の男性が大半。つか、
10人はいたかな?というくらいの人数。最近は「プリキュア」とか
「ライダー」とかを娘と観にいく事が多かったせいか、なおのこと
独特な雰囲気を感じるように。
そういえば、かつて自分は古代さんに憧れていた女子でした。
しかし、成長するにつれて、彼が次第に苦手になり;。
恐らくは、常にかかる主人公補正に疲れてしまったからなの
でしたが。(今は島さん贔屓です。とはいえ、彼も「完結編」で
退場してしまいましたが;)
そして、今回の
「やっと大人の男になった古代さん」ですが。
以前より、苦手ではなくなっておりました。
恐らくは、「主人公補正など関係ない人生」を経てきたと
思われる風貌になっていたこともありますが。
いろいろ言われてますが、古代家がいわゆる「崩壊家族」に
なってしまったのは、誰が悪いわけでもないと思うのです。
残念なことに、「古代進」という男は、未曾有の有事の際には
そのスキルを遺憾なく発揮する代わりに、平和なときには
「昼行灯」と化してしまう。彼がそれでも「宇宙」に固執したのは、
自分が「自分」でいられる場所がそこでしかないことを自覚していた
からかと。
雪夫人は、さすがにそういう夫の人となりを理解していたのですが、
いかんせん娘はそうも行かなかったのでしょう。(当然だ)
加えて、「そういうお年頃」。そういう「父親」を許せないのは
仕方なくもあり。
で、「夫の代わりに」移民船団の団長を務めたら、ああなるし。
娘が父親を疎んじるようになるのは自明の理かと。
それはさておき。
ビジュアルが今風になっていたのには驚きでした。コンピュータの
画面がいわゆる「エヴァ風」なのは、まあそういうものなのでしょう。
特記すべきなのは、そこではなく。
例えば、宇宙貨物船で3年間うろうろしていた古代さんは、まんま
ラストで放浪していたシモン@グレンラガンでしたのを
はじめとして、いろんなところが
エヴァとか、グレンラガンとかを髣髴とさせて。
もともとは、これらガイナックス組が「ヤマト」をリスペクト
していたのが、いつの間にやら「本家取り」状態になったという。
そういえば、敵襲来は何気に「使徒襲来」っぽかったですし。
機関室の双子は何気に「ギミダリ兄妹」@グレンラガン でしたし。
「今風に作った」結果が「ガイナックス風」なのだとしたら、いっそ
次回は(あるとしたら)それこそこのあたりに製作任せてもいいのでは?
と思ったくらいでした。
それでも、
・アクエリアスの氷を割って発進するヤマトの勇姿。とか
・艦長ローブを脱ぎ捨て、「戦闘班隊長」として参戦する
古代さん。とか、
「これこそヤマト!」なところも健在で。
敵に関しては、やっと「宇宙の女神さま」が関係なくなったところが
「今」かな、とも。
古代艦長が戦うのは、謎の女神様のためではなく、「大事なもの」を
守るため。
大事なものとは、「地球」だったり、「家族」だったり。なので、
「お母さんを探しにいく」というところでやっと父親と娘の和解が
あったのは、その象徴であるかと。
で、その敵。今回は惑星帝国という、「同じ土俵」の住人ではなく、
異次元世界の住人。そういえば、ラスボスの中の人は、今週の
「フレッシュプリキュア!」で、「ラビリンス」に支配されて
ましたっけw。偶然ではありますが。そういえば、
「すべての異なる世界を掌握した」とか言ってましたから、
あのラスボスは「ラビリンス」の住人なのかも。(おい)
「今風のラスボス」を狙ったのでしょうが、ある意味突き抜けて
しまったのかも。
そして、ラスト。電算室をあの「第三艦橋」に持ってくるのもどうか、
ですが、ガールズもろとも折原さんを吹っ飛ばしたのには何か含みが
あるのかと。
少なくとも、今回では彼女のスキルなしには航海は難しかったのですし、
古代さんが彼女を「使い捨て」にするとは思えなく。
雪夫人を探すのと同時に、折原さんも探すことに。いい伏線w。
全体として。思っていた以上にいい出来だったと思います。
まあ、最後の「波動砲」のトリガー引くのがやはり「彼」では
ありましたけれども。
で。「第二部」は本当にあるのかどうか?今の時点ではきつそうですが、
せめて深夜枠でもいいから、伏線は回収して欲しいかな、と思ったり。
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◇
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「うん。
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----へぇ〜っ。
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原作:西崎義展
原案:石原慎太郎
脚本:石原武龍、冨岡淳広、西崎義展
キャラクターデザイン:湖川友謙
メカニックデザイン:小林誠
総作画監督:湖川友謙
音楽:宮川泰(ヤマト・オリジナルスコア)、羽田健太郎
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そして具体的に動き始めたことを知ったのは、今から15年ほど前の話。
その間にも、そしてその後でも度々「ヤマト」復活の話題は飛び交ったものの実現に至らず、もはやこの日を迎えることが出来るとは思っていなかった・・・。
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今までCSで元祖:宇宙戦艦ヤマトを
放送していました。
ちょっと見のつもりが最後まで見ることに。
復活編も見てみたくなりました。
ストーリーは同じなのでしょうか?
投稿: パパレボ | 2010年5月16日 (日) 14時43分
こんにちわ。
元祖、からならば繋がっていることになるみたいです。
この後、「さらば」(劇場版)が作られましたが、全員死亡ルートなので、改めて「2」(テレビ版)が。以降の「3」「新たなる」「完結編」などはすべて「2」繋がりです。
とりあえず、「元祖」では18歳だった古代進が「復活編」では38歳・娘の父親であることが大きな違いかと思います。
投稿: 由維 | 2010年5月16日 (日) 14時54分
もう見ました、面白いですね
投稿: 新世紀エヴァンゲリオン同人誌 画像 | 2010年10月28日 (木) 17時46分